お墓参り

お盆期間で重要なのが墓参りです。ご先祖様がこの世に戻られる時、まずお見えになるのがお墓となります。言い換えると、この世に戻ってこられるご先祖様をお墓にお迎えに行くということです。そのため、盆の入りとされる13日の迎え盆にお墓参りをする際は、お墓を掃除するようにします。お盆の時期に掃除することで、気持ちよくご先祖様を迎えることができます。

また、お盆は普段なかなかお墓の掃除ができない人でも掃除のできるとても良い機会です。お墓の掃除はまずお墓のある区画の掃除から始めます。落ち葉を集め、雑草を抜き、植木が伸びていたらハサミで剪定します。玉砂利もザルですくって水洗いをし、きれいに敷き直します。

次に墓石を洗います。水を含ませたスポンジでこすり、表面のコケなどを落とします。それから洗剤で墓石を洗います。このとき洗剤は中性洗剤を使うようにしましょう。塩素系や酸素系は墓石を痛める原因となります。文字の彫ってあるところなど細かな部分は歯ブラシを使って優しく掃除をし、タワシを使うときは金タワシを使わないようにします。墓石は非常にデリケートです。そして花筒や線香皿の中身を出して、水を流します。最後に墓石を乾いた布で丁寧に拭き、水気を完全に落とします。水分が墓石に残ると苔の生える原因となります。

 迎え盆をしっかりとやって気持ちよくご先祖様をお迎えしましょう。迎え盆までに様々なものを用意する必要がありますが、その一つ一つに意味があるものですから、無理のない範囲で揃えておきたいところです。また地域差もありますので周りの人にご確認することをオススメします。何より大切なのはご先祖様の霊をもてなそうという気持ちだと思います。お墓のある実家が遠い場所にある場合や仕事の都合で行くことができない場合は、ご先祖様が戻られているお盆期間の他の日にお参りするか、今年は新型コロナウィルスの影響で、お盆の期間に実家のお墓に行くことを断念される場合は、ご自宅でご先祖様に感謝のお参りをすると良いと思います。写真などがあれば飾り、なければ心の中でご先祖様を思い出し、手を合わせるだけでも供養になるでしょう。そのときに、ご先祖様が生前お好きだった食べ物などを供えてあげれば、きっとご先祖様も喜んでくれるはずです。