七草粥

本日は、小寒。暦のうえでは寒さが本格的になる時期を迎える寒の入りです。最高でも摂氏零度という季節に入ってきました。

明日は七草粥の日。七草粥は、毎年17日(人日の節句)に春の七草を入れて食べるおかゆのことです。七草は早春にいち早く芽吹くことから、邪気を払うといわれました。そのため、これを食べることで、1年の無病息災を祈るようになったのです。この習慣は江戸時代から始まったようです。

七草は時代や地域によって異なることもありますが、一般的にセリ、ナズナ(ペンペン草)、ゴギョウ(母子草)、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ(蕪/カブ)、スズシロ(大根)を指します。これら春の七草には食欲増進や健胃効果などの薬膳効果があるのは言うまでもありませんが、日本古来から言い伝えられた縁起を担ぐ意味合いも込められています。

由来には諸説ありますが、一説として「セリ」は「競り勝つ」、「ナズナ(ペンペン草)」は「撫でる=汚れを祓う」、「ゴギョウ(母子草)」は人の形や仏の形を表す縁起物、「ハコベラ(繁縷)」は文字通り「繁栄がはびこる」、「ホトケノザ」は仏様が座る蓮座、「スズナ(蕪/カブ)」は神様を呼ぶ鈴、「スズシロ(大根)」は「清廉潔白」を意味するとされています。

スーパーに行けば食材が並んでいますが、遅い初詣も兼ねて七草粥を振る舞う寺社へ足を運んでみるのも良いかもしれません。「無病息災」「魔除け」「五穀豊穣」などを祈願する理由で、参拝者などに七草粥をふるまっている寺社も少なくないようです。令和初のお正月を迎えて、暴飲暴食で疲れてしまった体を七草粥でそっと休めて、元気に新たな一年のスタートを切ってみてはいかがでしょうか?